台湾珈琲巡り~台湾産珈琲豆の焙煎

帰国翌日、

行きつけの喫茶店に台湾土産を持っていき、

私の旅行話を聞いてもらった。

 

そしていよいよ本題。

「はいこれ!」

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と得意げに豆を差し出した。

台湾から生豆を持ってくるなんて大したものでしょう!と言わんばかりのドヤ顔で店主の前に置いたのだが、

店主は一言「これ、殻が付いてるからこのままじゃ焙煎できないよ」

ええぇ!!そんな!!!

脱穀機を使わないと…」

ええぇ!!コーヒーってそんなに手が掛かるの?!!

え?何?この珈琲豆ちゃんはコーヒーになれずに捨てられてしまうの???


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手でも殻が剥ける事がわかり、

地道に手作業する事にした。

「焙煎機は1kgないと難しいよ。

100g程度なら網でも焙煎出来るし、その時は貸してやるよ。」なんと優しい店主。

 

それから私はチミチミと殻剥きにいそしみ、

時には迷惑にも食堂やバーで広げさせてもらい作業をした。

 

焙煎度合いはどのくらいがいいのかなぁ、

豆の種類がわからないから一発勝負でやるしか無いななんて店主と話を重ね、

最終的には店主も殻剥きを手伝ってくれなんとか全ての豆を手で脱穀した。

 

作業開始から1週間後くらいに気が付いた点がある。

「あれ?私、当たり前のように店主に焙煎してもらう気でいるような?

…これって図々しくない?

いくら行きつけと言っても私が一方的に通ってるだけでただの客なのに」

それを知人にすると

「え?うん、その話(生豆を喫茶店に持っていた時の事)聞いた時から思ってた。

店主の仕事の妨げになってるんじゃないかなーって」

うわーやっぱり!!本当ごめんなさい!!

すぐに店主に平謝りしたが、

何も気にしてないような素振りをしてくれた。

そして殻を剥き終えた事を報告すると、

「今それ持ってきてるの?焙煎するのは明日になるかなぁ」

なんてサラリと言って豆を引き取ってくれた。

ジェントルマン。

 

 

 

脱穀した豆
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重さは786g
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ピッキング
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欠点豆を取り除く作業。

元の量が少ないので基準はゆるゆるにしたそう。

 

ピッキング後。774g。-12g
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欠点豆
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焙煎!!17分
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冷まし
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欠点豆
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水分が抜け627gに。約19%も軽くなった。
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写真付きで焙煎の報告メールが届いた!

全豆を焙煎してもらったから比較ができないのだけど、

一回りくらい大きくなっていた。

 

品種もわからないし、様子を見ながらの作業。

普通よりも早めに爆ぜて焦った、と言っていた。

私が持ってきた焙煎済みの台湾コーヒーは浅煎りだったので、

浅煎り〜シティローストがいいのかなぁと話していたのだけど、

結局シティローストで仕上げたそう。

店主には本当に感謝だ。

 

そして重大な事、実はここの喫茶店は、私がこの町で一番美味しいと思っているお店なのだ。

その店主に焙煎してもらったなんて贅沢なんて言葉では済まされない。

ただの一客なのに本当厚かましくて申し訳ない…ありがとうございます…

 

後日某バーで、

この喫茶店から豆を仕入れてるレストラン店長(私と顔見知り。彼は既にベロベロ)に会い、

「俺の尊敬してる人に何させてんだよ!」と言われる始末:b

 

 

 

お店の袋に入れてくれたー!!
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そして、殻剥きをさせてくれたお店の方達に報告とお礼にと豆を配ると、

気が付けば残りが1/3以下に(;▽;)

まあ、独り占めしたって美味しくないからね!

私の旅行と冒険の思い出が詰まった豆達がみんなに飲んでもらえて、

何かが報われた気持ちになった。