台湾珈琲巡り〜3日目・続古坑
コーヒーは売ってはいるものの、
国産じゃなさそうな代物もあり入って見てみたいと思えるお店があまりなくウロウロしていた。
(ブラジルやら外国産のコーヒーも普通に売ってるのだ。
コーヒーの街のお土産屋さんなのに実に紛らわしい。)
そんな中、商品のパッケージが他と違うお店が目に入り、
なんとなくそこに入った。
天井が高く広々とした店内。
ショーケースとレジカウンター、
(ちょっとだけおかずが入ってるのが見えた)
4人掛けテーブルが4、
6人掛けテーブルが1。
商品のコーヒーは、インテリアかな?と思うほどさりげなく飾られていた。
値段もない。
いや、ほんとに商品なのか?
この他にも食品が数種類。
テラス席
商品を見ていたら、
お店のお姉さんがニコニコと話しかけてきた。
全く分からないのでsorry〜と流そうとしたら紙に何かを書き出した。
最初の一言は、
バスで来たの?
だったろうか。
まるでクイズのような筆談で、
私が一人で観光に来ている事、
台湾産のコーヒーが欲しい事などを話した。
その一部。
最終的に、白紙に3枚、
私のメモ帳に3ページくらい使って筆談した。
途中Googleも少し使った。
おなかすいてる?何か食べる?と聞かれた。
帰りのバスが15分後だったけど、
その次の1時間15分後の便にすればいいかと考え、
ここでお昼をとることにした。
アイスコーヒー
軽食…軽?
この後更に煮物などが2,3品出て来た。
洛神花
甘く歯応えのある…
コーヒーチェリー
新品を味見させてもらったので、
これ買いますと言ったら未開封の物をプレゼントしてくれた。
味は、とにかく甘い。
ほんのりコーヒーの風味もあったような、なかったような。
アイス
近所のおばあちゃんがアイスを買いに来てて彼女と目が合ったのでなんとなく手持ちのお菓子を一つあげたら
「なんだ?日本人の女が私に何かをくれたぞ⁉なんだこれは⁉
なに、お菓子⁉私にお菓子をくれたのか!⁉
おい、アイス食べるか⁉どれがいい⁉これがいいか⁉」(意訳)と、おごってくれた。
口調が強くて怒ってるのかと思ったけどただの優しいおばあちゃんだった。
ここで買った(貰った)お土産
豆1袋、
ドリップパック5個入←買うつもりがプレゼントされた、
生豆←農家から直に購入、
ドライパイナップル←くれた、
コーヒーチェリー←くれた、
結局は買ったのは2つだけなのになんか盛り沢山。
しかも食事のお会計は200元。
コーヒーだけで150元のはずなのに。
安すぎる!と言うと、
声をかけたのは私だから。と。
台湾バナナももらった。
その辺にも沢山おがってた。
メニュー
「きれいな夜景が見られるところがあるの!お店が終わったら見に行かない?」
「友人と夕食を食べるから、あなたも来る?」
押しに弱い私は二つ返事で彼女のお誘いを全て受けた。
待ってる間、洛神花の種取りを手伝った。
彼女のお宅の水道管が壊れたそうで、
業者なのか旦那さんなのか若い男の人が出入りしていたのだけど、
彼が日ハムの中田翔そっくりで2人に写真を見せたら笑ってた。
店を閉め彼女の車に乗り込んで、ふと気が付いた。
知らない土地、しかも外国(それも山)で知らない外国人の車に乗って大丈夫なのだろうか。
もしパスポートや財布を取られてその辺に捨てられてもこれは文句言えないな…
気付くのが遅いわ!と言われそうだけど、
お姉さんが良い人にしか見えなくて疑う余地が全くなかったのだ。
お姉さん。
まずは農家のお宅に寄って生豆をゲット!!
いやったぁー!
斗六の夜景
降りて写真撮りなよ!と言われたけど、
そのまま置いて行かれたら怖いので車内から撮影。
同じ道をぐるぐるしたりしてたので、
土地勘のない私を騙してテキトーに走ってどこかに売り飛ばしにいくのか?とか物凄いドキドキしながら友人宅へ。
既に5,6人の年配の方達が集まっておりガレージで食事を楽しんでいた。
私もご飯をいただき、
他にもホールのパイナップルケーキやら、
乾杯しよう!と自家製のブランデーまで出してくれた。
樹葡萄
この葡萄のブランデーだそうな。
幹に直接葡萄がなってる。
知ってる日本語を披露してくれたり、
(「あんた鬼や」どこで覚えたのw)
YouTubeで演歌をかけてくれたり。
メンバーの中にコーヒー農家さんがいてその人からドリップコーヒーをもらったのだが、
私が昼間に見た畑がその人の農園だと判明した。
あとは高粱酒も出されてちょっと飲んだけど、
酔った隙に強奪されるのではとヒヤヒヤして全く酔わなかった。
「この日本人、你好と謝謝しか言えないのよ」と言ってるのを私は聞き逃さなかったし。
多分20時半も過ぎたと思う。
そろそろ帰りたいと告げ、ホテルまで送ってもらう事に。
その道中、
「あなたの宿泊するホテル、部外者も入れる?
私のウチ水道管が壊れてお風呂に入れないからシャワー貸してもらえない?」と持ちかけられた。
(彼女の英語は単語を少し程度だしあとは中国語のはずだったけど、
何故か話が通じる不思議)
そして果物屋に寄り
(八百屋じゃなくて果物屋!)
この果物は日本にある?これは?と聞かれ、
ないと答えた果物全部を買ってくれた。
グアバと柑橘系の実は昼間にもらったやつ。
日本には持って帰れないよと言ったけど、
朝ごはんに食べて、と。
そしてホテルに到着、シャワーを貸した。
実は、こんな事もあろうかと日本のお菓子(六花亭や石屋製菓)を持ってきており、
持ってきたほとんどを彼女にあげた。
(六花亭のポテチ、六花のつゆミニ缶、ありがたき哉、イチゴチョコ。
サイコロキャラメルの北海道地名版、JR駅名版…だったかな。
チップ代わりにと小さなお菓子を空港で買っていたのだ)
あ、いやいや「こんな事」というのは、
何か親切にしてもらったり、お世話になる事があったらという意味であって、
まさかここまでの事が起こるとはもちろん予想だにしていない。
シャワーから上がってきたお姉さんが今度は
「私の息子が今オーストラリアにいるの!
英語ができるから、あなた喋って!」
そう言って電話をかけ、受話器を渡されて困った。
というか、向こうも困ってる様子だったw
電波越しにお互い「あなた誰…?」な空気が伝わったw
明日私は阿里山へ行く予定で、明後日の午前中には台北へ戻ると話すと、
「それじゃあ明後日の早朝、市場に行きましょう!」と提案された。
なんて優しいの。
地元のお店は本当にとっっっても興味はあるのだけど時間的に厳しそうだったので翌日お断りのメールをした。
そんな感じで、とっても濃い一日が更けていった。